歩道橋の魔術師 / 呉 明益 (ゴ メイエキ) (河出文庫)

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1979年、台北。中華商場の魔術師に魅せられた子どもたち。
現実と幻想、過去と未来が溶けあう、どこか懐かしい極上の物語。現代台湾を代表する作家の連作短篇。単行本未収録短篇を併録。

 現在の「ぼく」「わたし」がふとしたきっかけで旧友と出会い、「中華商場」で育った幼年期を思い出し、語り合ううち、「魔術師」をめぐる記憶が次第に甦る。歩道橋で靴を売っていた少年、親と喧嘩して商場から3か月姿を消した少年、石獅子に呪われ、火事となった家で唯一生き残った少女と鍵屋の息子の初恋……。人生と現実のはざまで、商場の子供たちは逃げ場所やよりどころを魔術師に求める。彼はその謎めいた「魔術」で、子供たちに不思議な出来事を体験させることになる。

 日本の読者には「昭和」を思い出させるような台湾らしい生活感と懐かしさが全篇に漂う。語り手の静かな回想が呼び込む、リアルな日常と地続きで起こる幻想的な出来事。精緻な描写力と構成によって、子供時代のささやかなエピソードがノスタルジックな寓話に変わる瞬間を描く、9つのストーリー。

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商品コード: 978-4309467429 カテゴリー: , , , , タグ: , , ,

説明

呉 明益 (ゴ,メイエキ)
1971年台北生まれ。現代台湾を代表する小説家・エッセイスト。97年、短篇集『本日公休』でデビュー。おもな小説に、『眠りの航路』『複眼人』『雨の島』など。『自転車泥棒』で国際ブッカー賞最終候補。

出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社
発売日 ‏ : ‎ 2021/11/5
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 296ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4309467423
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309467429



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