説明
編著 / HInC(Hate Isn’t Cool)
発行 / Hate Isn’t Cool
¥800
【京都ではじめた社会のはなし】
はじまりは、2025年1月末。突然耳にした、「京都府で人権条例ができるらしい」という話でした。最初に情報を知ったのは、友人が教えてくれた緊急集会の案内から。
「このままだと、差別を容認するような条例ができてしまう。なんとしても止めないと」
足を運んだ会場では、問題だらけの条例骨子案を前に、全国からの参加者が危機感をあらわにしていました。その響きは切実で、私のなかに「自分も何かしたい」という感情が沸き上がったのは、ごく自然なことだったと思います。
とはいえ、一体何ができるのだろう? わからないまま、とにかく動いてみようと、使い方もよくわからない Instagram で「Hate Isn’t Cool(ヘイトはダサい)」というアカウントを立ち上げました。そこからは、日々投稿をしたり、仲間に入れてもらった市民有志の会が企画したアクションを、DMではじめましての方に拡散したり……内心で人見知りを大爆発させていた割には、なかなかの奮闘っぷりだったと思います(自画自賛)
そんなふうに、じたばたしながら2月を駆け抜け、迎えた3月。方々から批判を浴びた人権条例は、結局、当初案のまま制定されてしまいました。
悔しかった。でも、私たちの手には、さまざまな新しいつながりが残りました。そこからできること、やるべきことは、まだまだたくさんあるはず。そう考えながら特に強く意識したのは、人権を擁護すること、差別を許さないことを、多くの人が当たり前のこととして共有する土台づくりの必要性でした。
何かいい方法はないだろうか。できれば一方的な発信ではなく、対話を通して人権を考えていく場をつくりたい。悶々と悩んで、思いついたことのひとつは読書会。それも、本をまだ読んでない人でも参加できる、極限までハードルを下げた「取っ掛かり」としての読書会です。
やりたい。そう思ったら、すぐにでも誰かに話したくなって、お声掛けしたのが、それまでの活動でご縁のできた京都の書店「一乗寺ブックアパートメント」さん。そこから話はトントン拍子に進み、4月23日、「つまみ食い読書会」の第1回目を開催することになりました。
この本は、つまみ食い読書会で扱った本と、読書会後に配布したおまけの用語集「hinc」の内容をまとめ、大幅に加筆修正したものです。
題名に「『ふつう』じゃない」という言葉を使ったのは、文字通り、日常にあふれる「ふつう」からはみ出す内容が、大半を占めているから。
人権のことを考え始めたら、「ふつう」を疑うことになった。その事実は、いまある社会が、いかに多くの偏見の上に成り立っているのか、いかに差別的な構造を組み込んでいるのかに、気づかせるものでした。
それでも、その気づきをただ絶望の底に沈めるのではなく、希望を手繰り寄せる手がかりとして受け取れたのは、読書会に足を運んでくれた方たちがいたからです。願わくば、いまこれを読んでくださっている方にとって、この ZINE もそんな存在になれますように。
では、そろそろ行きましょうか。いざ、「ふつう」の外側に広がる自由な世界へ!
(本書 前書きより)
在庫2個
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