黒い時計の旅 (白水Uブックス) / スティーヴ・エリクソン (著)  柴田 元幸 (翻訳) (白水社)

¥1,650

仮に第二次大戦でドイツが敗けず、ヒトラーがまだ死んでいなかったら…。ヒトラーの私設ポルノグラファーになった男を物語の中心に据え、現実の二十世紀と幻のそれとの複雑なからみ合いを瞠目すべき幻視力で描き出した傑作。

時間と空間の境界をやすやすと乗り越える瞠目すべき幻視力と読者の感覚を強烈に刺激する細部のリアリティ。スティーヴ・エリクソンの小説世界は比肩する者のない根源的な虚構の膂力をもってアメリカ文学界に屹立している。
処女作『彷徨う日々』から『Xのアーチ』に至る邦訳傑作群はいずれも見事な想像力の産物だが、なかでエリクソン・ワールドの扉を開く鍵となる1作を選ぶとしたら、この『黒い時計の旅』が最適だろう。まずは、語りとして抜群に面白いからだ。ヒトラーの私設ポルノグラファーという意表をつく人物設定を軸に「もうひとつの20世紀」を構築するその手際は鮮やかというしかない。

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説明

出版社 ‏ : ‎ 白水社
発売日 ‏ : ‎ 2005/8/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 402ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4560071500
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4560071502


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