2026年3月12日の(木)に短編集「夏を待つ」を出版します。

小説を書きはじめた2010年頃から2025年の間、印刷して配布したり、友人に見せたり、Webで公開したりした作品をまとめて本にしたものです。書下ろし、気に入っているもの、初めて書いたもの、思い入れがあるものから選び、七編を収録しています。今回、本にするために、それぞれ修正と加筆を行っています。(推敲を手伝ってくれた杉浦さん、ありがとう!)

表題作「夏を待つ」をはじめ、日常にひそむ人生を変える出来事と、それに関わる人々の心の動きを描いています。書いた年はバラバラなのに、意外にも統一感があります。昨年の夏に「11月には出せるかなー」とのんきなことを言ってましたが、それは到底無理だったところへ、ようやくこの3月に仕上がります。

一度はやってみたかった「ティーザー」はこちら。

装丁は大山崎町にデザイン事務所兼イベントのできるフレキシブルスペース(SUNAYA)を運営しているデザイナーの長砂 佐紀子(SUNA)さん。扉絵のイラストは今回も酒井 凛さんにお願いしました。

また推薦文を、大阪の島本町にある長谷川書店の長谷川 稔さんに書いていただいています。

その人が
その人であろうとする
うつくしさ

この物語の問いを
ずっとみつめている  ー 長谷川書店  長谷川 稔

さらに、お店で開催している山崎ブッククラブ(読書会)に参加してくださる方々に、感想をいただきました。一部抜粋です。

すごく読みごたえのある短編集でした。短編とはいえ少ないページ数の中で登場人物たちが話し動き生きているのが強く感じられて、ページを閉じてもその世界のなかにそのまま存在し続けていそうな気がするくらい存在感がありました。

ひとつの物語の中で子どもから大人、また場所や時空を超えて広がるものもあり凝縮された長編小説のような読みごたえがありました。 

SFやファンタジーの要素もあるのにおとぎ話に終わらずに深みがあるのは、登場人物の仕事や生活の細部をていねいに描写しているからでしょうか。ーNさん

急に誰かの死が訪れたとしても、それはどこかのおとぎ話ではないかと感じる。ーYさん

「夏を待つ」は「Puolukka Mill Books」としての出版第一弾となります。本屋を続けることができたら、いつか出版もやってみようと考えていたところ、「むしろ本屋は独自の出版物を持つべきです」とのアドバイスもいただき、出版レーベルとして本を制作することにしました。

本屋兼、作家兼、出版元として丁寧に本を作り、読んでいただける方に届けていきたいと思っています。

というわけで、みなさま。いろんな意味で浮沈のかかる今作です。
どうぞよろしくお願い致します。

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【書籍情報】

- でも、本当のことを言うと、ここで夏を待つのを邪魔しないでほしいと思っていた。

駅のホームで働き、夏を待っている女性を描く表題作。範囲の狭い雨が降った時に起こった奇妙な話をする「雨とプラットホーム」。洋服店で働く容姿端麗の男性と、全く同じ人物を別の場所で見かける時空SF「つかんでは、はなし」など、日常に潜む人生を変える出来事と、心の動きを描き、静かな余韻が胸に残る第三回京都文学賞(優秀賞)受賞者による全七編。

[目次]
あなたが天使になるころ
雨とプラットホーム
少女のように生きている
可能性の国
ケーブルカー
つかんでは、はなし
夏を待つ
あとがき

発行日:2026年3月17日 発行
著者:折小野 和広
装丁:長砂 佐紀子(SUNA)
絵:酒井 凛
ページ数:244ページ
判型:B6判無線綴じ
ISBN:978-4-9914618-0-4
価格:1,800円+税
印刷:イシダ印刷・藤原印刷

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