説明
出版社 : クオン;
発売日 : 2016/5/25
言語 : 日本語
単行本 : 364ページ
ISBN-10 : 4904855388
ISBN-13 : 978-4904855386
¥2,750
軍事政権下の1980年代の韓国社会を主人公15歳の少年を通して、寓話のように戯画化した作品。
本作に度々登場するおびただしい宇宙的な数字は、数の世界を情緒的なレベルへと導く。
「僕」は量子論の世界を知り「他の宇宙」の可能性を信じる。「3000億分の1」という地球の孤独と「1065億分の1」という「僕」の孤独。その宇宙的な孤独に出会うのと孤独を宇宙化することの間で、「僕」は成長していき、読者は宇宙的な労わりと癒しの瞬間と対面することができる。その労わりは「1065億個の中の一つというのは、ないのに等しいことではなく、とても特別なことを意味する」ということ、「私たちの夜が暗い理由は、私たちの宇宙がまだ若くて成長しているから」と。 前作『世界の果て、彼女』と違って、想像力の密度や知的な遊戯の軽快さを思いぞんぶん楽しめる。作家の韓国語の言葉遊びがきむ ふなさんの翻訳でみごとに日本語にすり替わっているのが面白い。
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出版社 : クオン;
発売日 : 2016/5/25
言語 : 日本語
単行本 : 364ページ
ISBN-10 : 4904855388
ISBN-13 : 978-4904855386