ユリイカ 2024年8月号 特集=ポール・オースター (青土社)

¥1,870

ポール・オースター追悼

文学が世界文学に遷移していく時代にオースターはどのような位置をもち、そこにはなにが尽きていたのか、『孤独の発明』からニューヨーク三部作、『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』、あるいは『幻影の書』、そして『4 3 2 1』へ……証言は交錯し、作品は残される。知られざる作品をいまふたたび馴染みの風景とするために。追悼とはそれを取り戻すための哀惜と反抗である。

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商品コード: 978-4791704514 カテゴリー: , , , ,

説明

目次*

❖翻訳

ローレル&ハーディに人生を救われた――『4 3 2 1』より / ポール・オースター 訳=柴田元幸

❖対談

オースターを/とともに読む  / 柴田元幸 藤井光

❖作家との邂逅

内面の旅に魅せられて / 白井晃

矛盾する僕のお守り / タダジュン

❖アメリカからの旅

ポール・オースターの思い出とアメリカにおける彼の著作の評判について少々 / ジャスティン・ジャメール 訳=秋草俊一郎

間違い電話じゃなかった  / 吉田恭子

空白期間の神話から二一世紀の段階的物語へ――ポール・オースターと歩く現代アメリカ / 矢倉喬士

「翻訳」の発明――柴田元幸のポール・オースター訳をめぐって / 邵丹

❖作られたお話

初訳者の栄光と困惑 / 郷原宏

シンクロニシティ、あるいはご都合主義の復権 / 菱岡憲司

❖憑在的な声

探偵になりきれなかった男たち――ポール・オースターと(ハードボイルド)探偵小説 / 井上博之

ガラスの手荷物――シリ・ハストヴェットとともに『最後の物たちの国で』声を聞く / 上田麻由子

幽霊たちへの責任――ポール・オースターにおける災厄の表象 / 髙村峰生

ボディーズ・アンリミテッド――オースター作品における肉体考 / 小澤英実

❖場所が訪れる

点、線、面 / 畔柳和代

オースターの「必然」 / 姜湖宙

❖詩と物語、あるいは言葉

混乱と残忍に抗して――ポール・オースターの詩 / 飯野友幸

偶然の技法――ポール・オースターの詩人から小説家への移行期について / 佐藤直子

寂しさの発明――オースターとメルヴィル / 古井義昭

神託の夜と再話の倫理 / 大宮勘一郎

❖文章を追いかけて

ベケットが結んだポールとジョンの友情 / くぼたのぞみ

オースターと野球と、逃げる犬 / 高山羽根子

❖オースターと――

孤独の発見 / 鈴木創士

ポール・オースターとパウル・ツェラン――ゴッホを通して二人を架橋する / 関口裕昭

「失われた原稿」と「失われた対話」――ポール・オースターとピエール・クラストルをめぐって / 酒井隆史

稀代のストーリーテラーが映画に注いだ情熱の行方 / 上原輝樹

❖事の始まり

ポール・オースター全小説解題 / 下條恵子

❖忘れられぬ人々*34

故旧哀傷・松尾和子 / 中村稔

❖物語を食べる*41

かーいぶつ、だーれだ、という声(上) / 赤坂憲雄

❖詩

あのこと・のと・なりで / 川上雨季

❖今月の作品

湖中千絵・蓮野健二・栫伸太郎・禾アキラ・岡村梨枝子 / 選=井坂洋子

❖われ発見せり

その〜…あいだになる、そのあいだに / 外島貴幸

表紙・目次・扉=北岡誠吾

表紙写真=2007年10月11日、パリにて。映画監督作『マーティン・フロストの内なる生』の上映に際して(Photo by STEPHANE DE SAKUTIN)AFP/アフロ

出版社 ‏ : ‎ 青土社
発売日 ‏ : ‎ 2024/7/29
言語 ‏ : ‎ 日本語
ムック ‏ : ‎ 270ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4791704517
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4791704514


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