説明
出版社 : 白水社
発売日 : 2009/9/1
言語 : 日本語
本の長さ : 228ページ
ISBN-10 : 4560080224
ISBN-13 : 978-4560080221
¥2,420
《タブッキの処女作》
トスカーナ地方の海からそう遠くない、ある小さな村が舞台。それは象徴的に、「村(ボルゴ)」とだけ呼ばれ、物語の主人公は、そこに生きる、三世代にわたる一家だ。
物語は円環構造をもっている。「エピローグ」(と呼ばれているが巻頭にある)は、第二次大戦後、この作品の最後の主人公ガリバルドの悲劇で幕を開ける(閉じる)。
それに続くのは十九世紀末、ガリバルドの祖父、プリーニオと四人の子供たちの物語。
まずしい一家は、どのような「だんな」を持つことも拒否し、男たちは頑固なまでに個性的な生き方をもとめ、三十歳で死ぬことが宿命づけられているかのように、短い生をかけぬけていく。プリーニオは、禁猟地で密猟し、国の監察官に腹をうたれて死ぬ。末っ子のガリバルドは、三十歳で民衆の暴動を指導しながら、憲兵になぐられ死ぬ。その時四歳だった彼の息子は、やがてガリバルドと名を変え、ファシズムの時代を生き延びるものの、戦後の混乱のなかで悲劇を迎えることになる。
処女作には、作家の生涯のテーマが凝縮され、鮮烈な形で萌芽していると言われる。本書には、タブッキのその後の作品で追求され、洗練されていく重要なモチーフやテーマが、原石のように隠されている。双子や同名の親子などの「二重性」、表現や物語の多義的「曖昧さ」、生者と死者の関わり、等である。この若きタブッキとの出会いは、読者に新鮮な驚きと新たな喜びをもたらしてくれるはずだ。
在庫1個
出版社 : 白水社
発売日 : 2009/9/1
言語 : 日本語
本の長さ : 228ページ
ISBN-10 : 4560080224
ISBN-13 : 978-4560080221
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