説明
出版社 : 新潮社
発売日 : 2018/6/28
言語 : 日本語
文庫 : 349ページ
ISBN-10 : 4102201513
ISBN-13 : 978-4102201510
京都大山崎の本と編み物毛糸店
¥649
マーク・トウェインとヘミングウェイをつなぐ、アメリカ文学を激変させた画期的名作を40年ぶりに新訳! 発展から取り残された町に生きる人々の悲哀を描いた連作短編集
2017年『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』(J・D・ヴァンス著)という本が話題になりました。2016年のアメリカ大統領選でドナルド・トランプを支持した「ラスト・ベルト」(錆びついた工業地帯)と呼ばれる地域に生きる人々の姿を描いたノンフィクションですが、その舞台は筆者の出身地でもあるオハイオ州で、ホワイト・トラッシュと呼ばれる貧しい労働者の実態に迫った一冊でした。
本作はそのルーツともいえる作品です。トランプが選出された大統領選からさかのぼること約100年、1919年に発表されたこの作品もまた、発展から取り残された人々の悲哀を描いています。1908年にT型フォードの製造が始まり、アメリカは農業国から一気に工業化へと舵を切りました。ちょうどいま、IT産業が次々とビリオネアと呼ばれる億万長者を生み出す一方で、物作りや重工業に従事していた人々が置き去りになっている現在のアメリカとよく似た時代です。大きな変化についていけない人々に寄り添って書かれたのが、この『ワインズバーグ、オハイオ』なのです。
「ワインズバーグ」は実際には存在しない、作者が創造した架空の町です。ひとつの町を舞台とし、そこに住む人々を主役にした連作短篇という形式は、山本周五郎の名作『青べか物語』や宮本輝さんの『夢見通りの人々』、佐藤泰志『海炭市叙景』、川上弘美さん『どこから行っても遠い町』などに脈々と引き継がれています。
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出版社 : 新潮社
発売日 : 2018/6/28
言語 : 日本語
文庫 : 349ページ
ISBN-10 : 4102201513
ISBN-13 : 978-4102201510